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(4)届出・申請

「届出・申請」業務で扱われる文書例としては、印鑑登録、住民票などがあげられる。業務上の特徴としては、文書の量が多く、かつ作業量も多い等であり、さらに業務自体が国民と密着した窓口業務であることが多いため、特にその利便性の向上が期待されている。

 

(届出文書)

「届出」とは、個人または事業者が、行政機関における管理が義務づけられている事項に関して、届出人がその事実を行政機関に知らせることをいう。具体的には、印鑑登録、出生届け、引越し届け、など個人の生活に関わる情報と、商業登記などの事業者に関する情報があり、不動産登記などのように個人または事業者双方に関わる情報もある。代表的な業務プロセスとしては、文書の収受、(データ入力)、保管、保存という流れが考えられる。

(申請文書)

「申請」とは、個人または事業者が、ある事項の証明を行政機関に求めるための文書を提出し、行政機関がそれを証明する文書を発行することをいう。具体的には、住民票、運転免許証、印鑑証明書など個人の生活に関わる情報と、商業証明書など事業者に関する情報があり、特許、納税証明書など個人または事業者双方に関わる情報もある。

又、企業などの申請に関して継続的な報告や監督に関する文書も含まれる。代表的な業務プロセスとしては、文書の審査、収受、作成、完結、(データ入力)、保管、保存という流れが考えられる。

 

届出・申請の業務上の特徴としては、国民から文書を受け付けること、さらに申請業務では文書を発行することが中心となっている。又、各企業・団体から提供される年次報告書類などの文書も含まれる。行政機関側の課題としては、扱う文書が大量であり、その管理のための作業量も膨大であることがあげられる。又、主な利用者である国民の側から見ると、届出・申請の時間と場所が限られているのは利便性の面で改善が期待されている。

このような課題を解決するために、現在、電子申請の取り組みが一部で開始されている。中央省庁で進めている行政情報化推進基本計画でも、電子申請は速やかに実施されるべき項目として検討が進められている。

 

 

 

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